7月に行ったある調査では、受診が遅れて重症化したケースが見つかった医療機関が59%もありました。歯周病の悪化や虫歯の進行による抜歯、歯の根の炎症、高齢者では義歯性潰瘍など深刻な事例も多くなっています。もっと深刻な事例では、しこりを自覚していたが、受診を控えていたため、4ヶ月後に舌がんだと分かった!ということも・・・。また、休校による食生活の変化、小児のお菓子を食べる機会が増えたことも一因で、虫歯の子どもも増加しています。「口の健康は全身の健康に大きく影響を及ぼす」と言われています。口の中が健康でないと、色々な病気になりやすくなります。『脳梗塞』『認知症』『誤嚥性肺炎』『心筋梗塞』『高血圧』『糖尿病』『早産・低体重児』『体のバランスの悪化』などなど、脅かすわけではありませんが、病気のリスクが高くなることが知られています。健康で長生きするためには『口の中のケア』が不可欠なのです。受診控えをしたくなる気持ちは分かりますが、外来患者が減少している現状、歯科医師は神経質になるほど対策を取っています。受診する側も、心配なことがあれば歯科医師に事前に相談したり、感染予防をきちんと対策している歯科医院かなど確認した上で、「受診控え」を解消するようにして欲しいと思います。