初夏を感じられる果物として安定していますが、生産量はピーク時の5分の1と減少傾向です。種が大きくて食べるところが少ない、傷み易いなどがその理由のようですが、最近では、「種なしびわ」も発売されています。産地では、果実を丸ごと煮詰めた物をやけどや皮膚病の治療薬として古くから利用しています。葉は乾燥させて煎じ、お茶として飲まれ、清涼飲料水としても利用されています。水煮にして缶詰めにしたり、ゼリーや羊羹、酒やジュースなどにも使われるほど昔からなじみの深い果物です。完熟に近い状態で出荷されるため、買ったらすぐに食べきること、常温において食べる直前に冷やすと一層美味しくなります。見た目も美しく高級なイメージがあるのでお使い物としての需要も高いですが、上品な甘みとほのかな酸味が絶妙なバランス、旬を味わうことのできる数少ない果物として貴重です。栄養面でも、カロテンが100g中810mgと果物の中では非常に多い方で、優れものです。