それ以前に伝来し、洋風とされていた「カステラ」や「金平糖」も『和菓子』に分類されています。「菓子」の元々の意味は、果物や木の実の総称です。縄文時代に、木の実をつぶし固めてクッキーのようなものを食べていたとされています。その後、遣唐使などにより、大陸の菓子が多く伝来し、茶の湯の発達や砂糖の普及と共に各地に広がりました。仏教文化のもと、動物性タンパク質や油脂は使わず、豆類や穀類などの植物性の素材が用いられたことも『和菓子』が確立した一因となっています。但し現在は、バターやクリームを使った『和菓子』も多く、和洋折衷の物が増えています。食品衛生法では、水分量が30%以上の物を生菓子(ういろう、練り切り、桜餅などなど)、10~30%の物を半生菓子(甘納豆、最中、まんじゅうなど)、10%以下の物を干菓子(煎餅、落雁、かりんとうなど)と分類されています。祝い事やお土産には勿論、ほっと一息つきたい時に私たちの生活に潤いを与えてくれる伝統菓子、大切にしたい日本の文化の一つです。