だし巻き卵、親子丼、カツ丼、麺類のつゆなど、『だし』は和食に欠かせない物です。昆布だしには旨み成分である「グルタミン酸」が豊富に含まれており、一番だし(昆布とかつお節の合わせだし)には、グルタミン酸に加え、かつお節由来の「ヒスチジン」と「イノシン酸」が含まれています。「ヒスチジン」は回遊魚に含まれるアミノ酸で、旨み成分ではありませんが、一番だしにこくを与えます。日本のだしが、このようにシンプルなのに比べ、西洋料理の「チキンブイヨン」や中国料理の「上湯」は多くのアミノ酸が複雑に含まれています。「和食」の『だし』のシンプルな旨みが、海外から注目されているといえそうです。