「濃い口しょうゆ」は、鮮やかな赤橙色、素材に食欲をそそる美しい色をつけます。「薄口しょうゆ」は、淡い赤橙色で、素材の色合いを生かします。しょうゆは甘味・酸味・塩味・苦味・うま味の五味が揃った調味料で、「甘味」には全体の味をやわらかくし、丸みを持たせる働きが。「酸味」は塩味をやわらげ、味を引き締めます。「塩味」は海水の5~6倍もありますが、他の成分が塩味をやわらげ深みのある味を作り上げています。「苦味」はコクを感じる隠し味として、しょうゆの味をすっきりとさせます。「うま味」は20種類のアミノ酸からなり、中でもグルタミン酸はその主役です。「香り」の成分は非常に複雑で、リンゴやバニラ、バラなど現在発見されているだけでも300種類以上。全体にうまく調和して、しょうゆ独特の香りを作り出しています。どんな食材ともよく合うので、海外でも、寿司だけでなくサラダや肉料理、魚料理、パスタ、デザートなど色々なメニューで活躍しています。「テリヤキ」のレシピは、もともと日本では、ブリの照り焼きなど魚メニューが定番でしたが、アメリカでしょうゆを使った肉の「TERIYAKI」が流行し、逆輸入という形になりました。今では照り焼きチキンもおなじみになりましたね。毎日当たり前のように使っている『しょうゆ』、身近な物にこそ本当の価値があるのだと感じます。