しょっぱい味をつける以外にも「塩」は色々な働きをしています。例えば、スイカやお汁粉にほんの少し「塩」を加えると甘さを強く感じますね。意外なことに、酢の物や鮨酢など酸っぱいものに「塩」を加えると酸味を抑えることが出来ます。食品を塩漬けにすると、脱水をすることにより腐敗の原因となる雑菌の働きを抑えられます。小麦粉に塩水を加えてこねると、うどんのコシを出すグルテンが出来やすくなります。チーズの様な発酵食品を作る場合は、「塩」が食品を腐敗させる雑菌の働きを抑えるため、発酵に必要な微生物が働きやすくなります。「塩」は魚や肉のタンパク質を水に溶けやすくし、かまぼこやハムなどに粘り気や弾力を持たせるという働きをします。『塩梅』という言葉があるように「塩」は「砂糖」と違い、ほんのわずかな量でも味が変わってきます。量をきちんと量り、上手に使いましょう。