紫色の印象が強いナスですが、最近は、変わり種として白いナスが各地で栽培され始めました。1本350g程度と大きく、果肉が非常に柔らかいのが特徴で、揚げたり加熱したりするととろりとした食味になります。「揚げてトルコ」という面白いネーミングの品種がありますが、これは、揚げるとトルコアイスのようにねっとりとした食感が楽しめるところからついた名称です。実がついたばかりの頃は緑色で、気温が25度以上になると徐々に色が薄くなり、実が大人のこぶしより大きく膨らむ頃には、艶やかな白に変貌します。日光に当たるほど白くなりますが、皮が薄いため、葉が表面に当たるだけで傷が目立つようになります。きれいに育てるには、葉の剪定にコツを要するということで大切に育てられます。ナスの年間購入量は、10年前より1割以上減っているとのこと、子どもが嫌いな野菜ランキングでも10位以内に入る常連の野菜です。『白ナス』は、紫色のナスと違って色移りしないため、様々な料理に合わせられますし、えぐみが少ないのでナス嫌いの人への需要が増えることが期待されます。オリーブオイルでソテーし、塩こしょう・・・これだけでも充分美味しい『白ナス』、まだ珍しい野菜の一つですが、見かけたら是非購入して味わってみてください。