煮込み料理は、バター、スープなどがうまく溶け合った状態が良い味を作り出します。これは、水と油が乳化し、味がまろやかになるからです。水が煮立つ時に出来る気泡は、表面に出るまでにつぶれます。するとそこに高周波が生じ乳化が起こります。深い鍋ほど途中でつぶれる泡の数が多く、また水分量が多いほど水圧で泡がつぶれやすく、乳化が促されます。プロの料理人が、寸胴鍋と呼ばれるふかーい鍋で作る煮込み料理が美味しいのは、こういうことも理由のひとつなのです。