子どもでも飲めるスーパー飲料です!。その成分には、ブドウ糖の他、ビタミン類やアミノ酸が多く含まれ、「飲む点滴」とも言われています。その歴史は古く「日本書紀」に記述のある天甜酒(あまのたむざけ)が起源とされます。江戸時代には、甘くて栄養補給に最適な飲み物として、庶民に普及して大人気のスイーツになりました。江戸時代は真夏に飲むものとされ、歳時記には夏の季語として載っています。カビの一種の麹菌を、米、麦などに付着させ、適温管理のもと一定時間寝かせると、麹菌が穀物を分解しながら繁殖します。手間暇かけて作られた麹と同量の蒸した米を、温度調節しながら攪拌します。60度の部屋で10時間以上寝かせると、米のでんぷん質を麹が糖化し、甘酒になります。温度が高すぎても低すぎても美味しく出来上がりません。老舗の甘酒屋では、糖度48以上が基準とされ、最後に加熱して発酵を止めます。冬場限定の加熱しない「生甘酒」は、大人気だそうです。「麹」(こうじ)と表記されることが多いですが、これは中国語でカビを表す漢字です。そんなところからあえて和製漢字の「糀」と表す場合も多いようです。麹を「米の花」に例えるところが日本人らしく、風情を感じますね。冬になると今でも母は『甘酒』を作ります。子どもの頃は、風呂敷に包んで、掘りごたつで寝かせていたことを思いだしました。